《花》博多座稽古場＆《月》サヨナラインタビュー朝陽さん＆《雪》スミレポート妃奈さん　2025/03/06

卒業される方々の背中を見続けてここまできた。挨拶をされる方々の背中は本当に大きくてキラキラしていて、「私もあんなふうにご挨拶できるのかな」と不安に思ったり、「きっとできないだろうな」と考えることのほうが多かったが、いざ当日を迎えると、ファンの皆さまも月組のみんなも本当に優しく迎えてくれて、お芝居もショーもいつも通りできたと思う。
そして、最後の時間まで本当に夢のようなひとときを過ごすことができた。

大野先生がたくさんの愛をくださり、本当にありがたかった。最初のプロローグのウェイターの場面では、「ここに99期を入れます」と言ってくださったことも印象的だった。
また、私は以前から「舞台上で生涯を終える役を演じてみたいな」とうっすら思っていたが、まさか卒業公演でそれを叶えていただけるとは思わず、本当に幸せだった。
最後の男役として舞台に立つ公演で、お髭を2パターンつけることができたり、おじさんの役を演じることができたりと、本当に楽しい経験をさせていただいた。

セットが翼だらけのため、いろんな方に「すごいつばさだらけですね」と声をかけてもらって、そんな何気ないやりとりの中でも「なんかすごく幸せだなぁ」と感じたりした。
それに、たくさんのことを経験させていただき、みんなで作り上げるプロローグや中詰めに参加できたことも、とても嬉しかった。おだちん（風間柚乃）とは下級生の頃からずっと一緒に歩んできた仲間なので、最後にこうしておだちんの場面に出演できたことが本当に楽しかった。
また、それぞれが自分の役割を全うしている世界観が、演じている側としても楽しく、客観的に見てもみんなが輝いていて、とても素敵な時間だった。そして、同期4人で銀橋で歌うという貴重な経験をさせてもらえたことも、本当に幸せな日々を過ごせた。

私が初めて「あ、お芝居ってこんなに楽しいんだな」と思えた作品で、発声法の先生という役をさせていただいたときに、歴代の方々の映像や資料を本当に稽古場でずっと見ていた。でもそのとき、珠城さん（珠城りょう）が「創るのはつばさだから、つばさの好きなようにやっていいよ」と声をかけてくださって、そこから先生とも一対一でお稽古していただいたりもした。「好きなようにやっていい」ということから「お芝居ってこんなに自由にやっていいんだな」と学びましたし、お芝居の創り方も、珠城さんやみやさん（美弥るりか）を筆頭に「こうやってお芝居を創っていくんだ」と学べて、とても勉強になる作品だった。

もともと沢庵さんの性格や言葉が本当に素敵な方だなと思い、調べれば調べるほどその素晴らしさに感動した。沢庵さんの役をできることが本当にうれしかったですし、あとは本当に光月さん（光月るう）も忙しい中、「ちょっと心配だから一緒にお稽古してあげる～」と言ってお稽古に来てくれたりした。本当にいろんな方が心配して見守り、声をかけてくださった。あのときはちょうど「長の期」でもちろん上級生に助けてもらったのですが、すごくすごく下級生にも助けてもらった。じゅりちゃん（天紫珠李）やおだちん（風間柚乃）と一緒にお芝居ができたことも、もちろん大きな思い出ですし、そういうことを考えると本当に『夢現無双』は「楽しかったな～」という思い出でいっぱい。

台本を見たときはずっと一人で読んでいて、「どういうことだろう、これ？」って思って分からなかったが、だんだんお稽古をしていくうちに「あ、1人で舞台上で会話をするのか！」ということが分かった。どう演じればいいのか悩んだり考えたりしたが、この作品は本当に、もちろん月組のみんなにも助けられたが、何よりもお客さんの反応や拍手にすごく支えられてできた作品だったなぁと思い、感謝の気持ちでいっぱい。最初に銀橋でやるところも、日に日にお客さんが反応してくれたり、その日その日のお客さんのテンションもあそこで分かるような気がした。夜になると「次の日はどうしよう」と怖くなることがすごくあったが、でもいざ公演をやると「あ～今日も頑張って良かった」と感謝できる公演だった。

私ももちろん、もともと宝塚が大好きで、宝塚のファン時代があり、この世界に入ってきた。最後まで宝塚が大好きなまま卒業できるって、本当に幸せだなって思ったし、自分もこんなに色々な方々に支えていただいていたんだなって、改めて感謝の気持ちでいっぱい。

タカラヅカニュースをご覧の皆様、お久しぶりです。私はスカイ・ナビゲーターズを務めていましたが、本当に宝塚に入団して、「まさかこんなことができるのか」というような夢のような日々だった。また、画面越しにお客様と出会うことができて、本当に幸せな日々だった。
「卒業」ということを決めたが、これからも私は宝塚のファンであり、タカラヅカ・スカイステージを観ていたいと思うので、これからも一緒に宝塚を応援しましょう！
ということで、本当に、本当に幸せな日々をありがとうございました。