《月》新人トークPart2　2025/01/29

ライマン：104期 真弘蓮（本役：風間柚乃）
リッキー：106期 和真あさ乃（本役：彩海せら）
ディーン：109期 翔ゆり愛（本役：礼華はる）
※翔ゆり愛は東京宝塚劇場の全日程を休演（新人公演は105期 遥稀れおが代役）

無法者チームの中でも、自分と翔さんは、七城さん演じる主人公・ジェシーに憧れを抱いている。しれっとついていく感じが面白いなと思う。
最初から一緒にいるわけではなく、途中から仲間に加わるため、そのことが嬉しくて、「憧れ」というより「仲間感」を意識して演じたら、しっくりきた。

鳳月さんのジェシーは、大人の余裕が感じられる。一方、七城のジェシーは真面目でキビキビしていて、ハツラツとした「俺についてこい！」というタイプ。こういうふうに創るのかと思いながら、自分は対等か、それ以上の立場でいたいと感じた。でも、ジェシーの強さを目の当たりにすると、ライマンの心の部分で劣等感や自分の弱さを感じることもあった。
稽古場でもいろいろ考えさせられたし、七城とも「ああでもない、こうでもない」と何度も話し合った。その場が終わるたびに「あぁだったね、こうだったね」と対等に意見を交わせる関係で、一緒に演じていて楽しく、尊敬できる一個下の存在だと思った。

美渦さんの腕をぐっと掴む場面では、毎回しっかり掴んだ後に「大丈夫ですか？」と確認していた。すると、美渦さんは「思いっきり掴んでもいいよ！全然痛くないから」と言ってくださった。
本番でも思い切り掴ませていただいたけれど…もし痛かったらすみません。

無法者～ズは、台本にない場面や、台本の裏で何が起きているのかを考えていたとき、和真さんとの会話で役について話しているはずが、いつの間にか役として話していたのが面白かった。

自分は役になりきって会話をすることがあるが、翔さんがよくのってきてくれたと思う。

自分はケインとモートンとがっつり芝居をしている。ケインが一輝翔琉くん、モートンが雅耀くんで、本公演とはまた違った立ち位置ができると感じている。
風間さんは本公演ではこの3人の中で一番下級生だが、新人公演では自分が少し離れた上級生になるため、バランスの取り方が難しいと感じた。
強さや立場、プライドは持っているが、それだけではどうにもならない黒い部分や、そういうものに押しつぶされる悔しさを意識して演じた。
どうしようもできない悔しさを抱えながら、その感情を表現しようと思った。

「人によって緊張の度合いや、自分が自然にお芝居できるかは違うと思うから、それを勉強していったら良いと思う」と言っていただいた。
まだ考えを深められる点がたくさんあると思うので、より奥行きのあるディーンという人物を演じられるようになりたい。

彩海さんの役を演じるのは『応天の門』以来。あの公演で多くを学び、さらに深く学ぼうとする中で、彩海さんの動きやアドバイスに改めて気づかされることが多かった。
すべての行動に動機があり、ただ1メートル移動するだけでも、理由なく動くことはない。どうしてその動きをしたのかが伝わる方が、芝居として説得力があると感じた。
自分では意識しているつもりでも、伝わりきらなかったり、もっと強い動機が必要な場合もある。
男役としてのかっこよさと、心の動きの両立について、改めて学ばせていただいた。

「役や作品を考えることはもちろん大事だけど、役者としてその場面を楽しむこと、どれだけその瞬間を楽しめるかがすごく大切だよ」と言われた。
また、「（ショーで出てくる）【オダチン・カーン】の心でやってほしい」とも言われ、人としての強さの重要性を改めて感じた。
大劇場では【オダチン・カーン】にはなりきれなかったが、東京ではそこを目指して挑みたい。

作品への理解をさらに深め、リッキーという役がこの物語に存在する意味を、自分の中でもっと見つけられるよう努力したい。

宝塚大劇場での新人公演での反省を生かし、お客様が今まで見たことのない真弘蓮をお見せできるよう、風間さんからいただいた「【オダチン・カーン】を忘れるな」というお言葉を大切にして頑張る。